なんともドキッとするタイトルですが、実はわたしはあります。
20代後半のころだったでしょうか。大阪の某放送局のラジオ番組でのことです。
オール阪神・巨人さんの番組の中で、阪神・巨人さんと掛け合いでする天気コーナーがあったのですが、それは、たしか土曜日の昼過ぎの時間帯だったと記憶しています。
わたしは、当時、某大手民間気象会社の社員でしたが、超過激勤務(月3日くらいしか休みがなかった!)で、その日も早朝から朝の勤務が終わって、午後からの勤務(この日は出演)に備えて、昼前のひととき、放送局の隣のマンション(会社の指示で、何かあったときにすぐに駆けつけるようにと、局のすぐそばに住まされていた)の自室で仮眠していました。
熟睡している中、突然電話がなり・・・、時計を見ると・・・、この電話が局からとすぐに悟り受話器を取ると、「飯沼さん!出番です!」
やばい!急いで隣の局まで走り、スタジオに駆け込みました。当然、コーナーを入れ替えているかと思ったのですが、なんと、コーナーを入れ替えず、阪神・巨人さんは、それをお笑いネタにしていたのです。
「飯沼さん来ませんねぇ~」「予報が外れてどこか逃げちゃったんですかねぇ~」などと、寝坊したことを、巧みな笑いネタにして引っ張っていました。そこへ私が息を切らして入ってきたときも、それを笑いネタにしたのです。
なんともすばらしい人たちです。さすが大阪、さすがお笑いのプロ!
完全なる私の失態を、コーナーを変えず、それを笑いネタにして番組を盛り上げ、結果、私を救ってくれたのです。オール阪神・巨人さんの番組では、いつも楽しく天気番組ができていたのですが、この時ほど、お二方の人柄に感銘を受け、感謝感激したことはありません。オンエアが終わったあとも、何のおとがめもなく、番組スタッフの皆様にも感謝です。
これが東京キー局だったら・・・。今の時代だったら・・・。考えただけでも、あー恐ろしい!
オンエアに携わっている皆様、これは特例中の特例です。くれぐれも寝坊などしないように注意してくださいね。私はそれ以来、目覚ましを2個、時間差で鳴るように、しかもベッドから離れたところに別々に置くようにしました。
大阪でのラジオ番組では、他にもいろいろなエピソードがありますので、そのうちまた取り上げたいと思います。